少し前に比較的若い音楽学校の学生数名が混じった即興のjamでのこと。

自分が昔感じたことを目の当たりにして、少し感慨深くなった。

僕にとって即興演奏はそのもの自由だし、何をやってもいいわけだから、音なんて簡単に出せる、とりあえずやって仕舞えばそこに発見があるに違いないのだ。そう思ってきたしこれからもそう思っている。

さて。隣のトランペットの子は髪を指でいじりながら、ずっと吹かないでいる。そういうのもありだから、しばらく気にしていなかったが、いつまでたっても髪をいじっている。たまに吹くが、すぐ止める。また髪をいじる。

どうしていいか分からなくなっているわけだ。これには色々な側面がある。何が起きているかわからない、自分で思う間違ったことをしたくない、人にどう思われているか不安だ、意味のある事をやっているように思えない、などなど…

それを髪をいじる指に感じる。その戸惑いと困惑を超えて音を出す事が全ての始まりで、そこに至るまでに色々なものから解放されて行く過程があることも。ある人は一瞬で飛び越え、ある人は何年もかかり。

自分もいつかの時点でそうだった。何度も超えてきた。それを思い出して、少しはマシな即興演奏ができるようになったかなと感じたわけだ。また再び超えなきゃならない自分が目の前にいるけれど。

髪をいじる子は最後までいじり続け、少しだけ吹いた。髪をいじるのを止めることから始めたらどうか、と言いかけてやめた。僕も未だに心の中で髪をいじっているに違いないもの。演奏する事で伝えきれなかったのは、僕の今の技量の限界点だとも。

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