Tone festival という、即興演奏のイベントが今トロントでは行われている。オーガナイズは数名の有志によっている。ビジネスとしてのイベントではなく、音楽を絶やさないようにして、ただでさえ孤立してしまいがちなミュージシャンとオーディエンスを結びつける目的だ。即興演奏家は孤独だ。まあ、誰しも孤独であるには違いないのだが…だからお互い惹きつけあうのだろう。

ライブは毎日開催というわけではなく、週に1、2回いくつかの会場を使って、ピックアップされた3、4グループが演奏する。

会場はバーだったり、古い倉庫を改装したイベントスペースだったり様々。

こういった古い倉庫が会場の一つ。

この会場では3バンドが演奏したが、最初のバンドが爆音だった。エレキギター、エレキベース、サックス、ドラムのカルテットだったが、サウンドチェックの時点でヤバイと思って会場の一番後ろに逃げたけれど、それでもだめ。

耳に指を突っ込んで、なんとか耐えて、2バンド目。こちらは、エレクトリックハープ、ヴォイス、エレキギターのトリオで、こちらは静かに演奏が進み、音数も少なく、柔らかい時間を過ごせた。

最後のバンドはドラムとギターのデュオだったのだけれど、これが凄かった。

ドラムがアップテンポの4ビートのリズムをシンバルて静かに刻みだす。ギターはある特定のおと一音のみを間を空けて弾き、それをエフェクターを通して様々に変化させる。それだけを45分やった。

その間に演奏のボリュームが徐々に上がっていく。時間をかけて。本当に少しずつ。気がついたら音ではなくて振動が身体を震わす様な状態になっていた。恐らく最初のバンドと同じ音量に至っているはずだ。でも、少しも辛くない。むしろ心地よく身体がビリビリと震えるままに、空気と音と床とが混ざっていく感じ。

それを45分という時間のなかで集中を絶やさず作り上げるのはなかなか出来ない事だ。普通なら途中で我慢しきれなくなるか、惰性になるか…長尺の演奏で大きな展開や変化をつけずひたすらクライマックスまで徐々に持って行くのは大変だ。聴く側にもそれは当然当てはまるのだけれど、みんな彼らの作り出す時間と空間に吸い込まれていった。

良いひと時だった。

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

w

%s と連携中