東京湾には、いくつかの広大な干潟があり、ディズニーランドの近くにある三番瀬や、木更津から富津にかけて広がる盤洲・富津干潟が特に有名だ。干潟は河川の河口に位置し、数キロに渡って泥質もしくは砂のフラットな底が続く。場所によっては、アマモが茂り、カタクチイワシやボラの稚魚のイナっ子なんかの、ちょうど良い隠れ家になる。そして大潮の干潮時には潮が完全に退き、今の時期はその広い干潟全体で潮干狩りが楽しめる。

河川から流れ込んだミネラルを取り込むためにプランクトンが集まり、それを餌とする別のプランクトン、そして小魚、肉食性の大型魚、海藻、貝類、水鳥、ゴカイなどの環形動物。

生物多様性が肥沃の鍵で、それを可能にするのは、淡水でもなく、海水でもなく、その混じり合うところ。汽水域。東京湾や、有明海はそれが干潟として実現されるが、熱帯ではマングローブという要素も加わり、その多様性は、僕の想像する世界をはるかに上回って広がりを見せているのだ。

混じり合うところ、というのはとても魅惑的だ。海水と淡水が完全に混じり合う前の、絡み合って揺らいでいる様。お互いの存在を意識して、自分の価値が崩れる感覚に怯えつつ、少しづつ溶け合っていくように。でも、時が来て潮が満ち、引き。いつまでたっても完全に混じり合うことがない。

僕にとっての汽水域を考える。僕の中で混じり合おうとしているものはなんだろう。自分の中で豊かに、肥沃に、力強くゆったりとした汽水の満ち引きをたたえているのは、なんだろう。まだ川の中流域で、支流を集め河口に到達する前なのか、それとも、生物のいない外洋に流れてしまったのか…

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