夜更けの、人通りのなくなったまっすぐ伸びる道でやる遊びがある。目を閉じて、20歩歩くのだ。道の真ん中を歩くようにイメージして、歩く。

最初の10歩は簡単だ。でもそこから先はどんどん不安が押し寄せてくる。自分は今、道の真ん中を進んでいるのだろうか。誰か人が後ろから近づいているのではないか。いつの間にか、塀にぶつかるのではないか。

足取りは一歩一歩遅くなり、歩幅も狭く、20歩を前に目を開けてしまいたくなる。それでもなんとか20歩。

目を開けると、人っ子一人いない静かな一本道の真ん中で、何事もなく阿保のように突っ立っている。なんだ、さっきの不安なんて、大したことないじゃないか。

でも、再び始めると、同じ不安が戻ってくる。

これは僕の人生のメタファーなんだろうか。自分がやっていること、やろうとしていることは、所詮大して道から外れてもいなくて、そのくせ、やり続けることに不安を抱く。その不安だって、実は些細なことなんだ。

だとするなら、道から外れてしまおう。ちゃんとした道を歩く人はいっぱいいて、僕が歩くまでもなく、きちんと整然と、粛々と。みんながやってくれるなら、僕は違うことをやろう。壁にぶつかるのが怖いなら、壁のないところに行けばいい。道がなければ、真ん中を歩いてるかどうかの心配もいらない。自分が歩いているそここそが、いつも自分のど真ん中だ。

1件のコメント

  1. 10歩と20歩の違い、大きい!! と思います。
    新月の夜にやってみようか。な。。。 こわいか!?わたし。

    とにかく壁なんてないのkamo

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